偉人内閣「もしも徳川家康が総理大臣になったら」のあらすじと感想

 3.5

ネタバレ無し

 新型コロナウイルスが猛威を振るう中、内閣総理大臣がコロナに感染し死亡した。政府は御子柴学(日本党幹事長・酒向芳)を中心に、AIで昔の偉人を復活させて最強内閣をつくった。内閣の顔ぶれは以下の通り。
坂本龍馬(内閣官房長官・赤楚衛二)
織田信長(経済産業大臣・GACKT)
徳川吉宗(農林水産大臣・髙嶋政宏)
北条政子(総務大臣・江口のりこ)
徳川綱吉(厚生労働大臣・池田鉄洋)
足利義満(外務大臣・小手伸也)
聖徳太子(法務大臣・長井短)
石田三成(財務副大臣・音尾琢真)
紫式部(文部科学大臣・観月ありさ)
豊臣秀吉(財務大臣・竹中直人)
徳川家康(内閣総理大臣・野村萬斎)

 新人の新聞記者、西村理沙(テレビ局政治部・浜辺美波)はスクープを取ろうと、坂本龍馬に接触していく。

 内閣はコロナ封じのためにロックダウンを強行する。続いて、10日以内に国民全員に50万円を給付すると宣言する。実行力のある内閣に、国民の期待は膨らんでいく。

 島川徹(情報バラエティ番組司会者・小籔千豊)が司会を務める番組が、国民の反応を伝える様子が度々映画で映されるが、世論に流されやすい日本国民が表現されています。

 順調に政策をすすめてきた内閣だが、次第に「令和版楽市楽座」を強行に進めようとする織田信長、豊臣秀吉、石田三成と、徳川家の家康、綱吉、吉宗たちが対立していく。国民は決断力、実行力に長けた信長派を支持していくようになっていく。

 ブームに乗りやすい国民によって、信長フィーバーが起きていく。このあたりの演出は、「跳んで埼玉」の武内英樹監督らしいシーンが続きます。しかし次の総理大臣候補と言われた信長が、何者かに消されてしまう。

 信長亡き後は、後継者として秀吉が名乗り出る。秀吉は家康を失脚させて内閣総理大臣の地位を奪おうと画策する。西村理沙は、AI内閣に陰謀を感じ取り、坂本龍馬の協力のもと黒幕を探っていく。

 果たして豊臣秀吉の令和の天下取りは実現するのだろうか?

感想

 内閣を昔の偉人で作るという設定が、歴史好きにはたまらなく面白い。復活させる偉人に信長、秀吉、家康、龍馬、聖徳太子は当然として、後のメンバーの選考理由はなぜだろうか?

 綱吉は「生類憐みの令」、吉宗は「享保の改革」を行ったからか?北条政子は「尼将軍」と言われた政治の剛腕、石田三成は秀吉の味方として必要で、紫式部は「大河枠」だろう。足利義満だけが理由がわからない。この枠は足利尊氏ではないだろうか?尊氏の優柔不断な政治も見てみたかった。

 内閣の一員ではないが土方歳三(警備隊・山本耕史)が登場し、坂本龍馬の味方をする場面は歴史好きにはたまらない場面でした。

 結論としてこの映画は、現代の政治家たちに昔の偉人を見習へとのメッセージを込めた映画といえるでしょう。

 






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