感動映画  北國 浩二原作  「かくしごと」 あらすじと感想

 あらすじ・ネタバレ有り

 北國浩二の小説「嘘」を原作にした映画。主人公の里谷千紗子(杏)は、父親の孝蔵(奥田英二)の認知症がひどくなったので、施設にいれるまでの介護のために帰省する。孝蔵は帰ってきた千紗子を自分の娘と認識することが出来ない。

 千紗子と幼馴染の久江(佐津川愛美)は焼鳥屋で食事中、久江の息子からの電話で急に帰ることになり、久江は飲酒しているにもかかわらず車を運転して家に向かう。しかし帰路の途中に少年(中須翔真)を撥ねてしまう。

 公務員でシングルマザーの久江は、飲酒運転がばれることを恐れ、通報せず千紗子の家に連れて帰る。翌朝、目を覚ました少年は記憶を失っていた。更に少年は足に紐が結ばれ、体に虐待されたような痣がある。千紗子は少年の身を心配し、少年を自分の子供として育てることを決意する。

 千紗子と認知症の父親、「拓未たくみ」と名付けた記憶喪失の少年の共同生活が始まった。

 テレビのニュースで拓未の行方不明のニュースがながれ、拓未の本名が「犬養洋一」であることや、両親が東京に住んでいることが判明する。千紗子はNPO法人と身分を偽り、両親に会いに行き拓未が虐待にあっていたことを確信する。拓未の父親、犬養安雄(安藤政信)は拓未にとって義理の父親だった。

 千紗子は孝蔵と確執が有りました。孝蔵は千紗子が学生時代に子供を産んだことに反対し、孫に会おうともしません。そして、千紗子の子供が海で亡くなったときに、厳しい言葉をかけたことで、決定的に亀裂がはいっていた。

 千紗子は、拓未を亡くなった息子の子の変わりに育てようとしていたのです。

 孝蔵の認知症は進行し、排便もコントロール出来なくなる。そんな父親の世話をするうちに、
千紗子に情が湧いてくる。拓未も孝蔵になつき、三人の生活は穏やかに過ぎていく。

 しかし、拓未の義理の父、犬養安雄(安藤政信)が千紗子の家に現れる。千紗子に「息子を誘拐された。1億円払え」と恐喝し、断られると暴力をふるいはじめる。犬養を止めようと孝蔵が刃物を持って立ち向かうが倒され、拓未がその刃物を拾い犬養の背中を刺して殺してしまう。

 千紗子は拓未に罪を背負わさないよう、刃物を奪い何度も犬養をさし、警察に通報する。

 千紗子の裁判が始まり、千紗子の罪を軽くするため、拓未が情状証人として出廷する。拓海は、記憶は少しも失っていなかったと証言し、「僕のおかあさんは、あの人です」と千紗子の方を見る。千紗子は感動で涙を流す。

感想

 公務員が飲酒運転で事故を隠蔽、虐待でバンジージャンプなど少々無理な設定はありました。息子を海で亡くしているのに、拓未と孝蔵を連れて川に遊びに行くことも有り得ないか。しかし、そんな事が気にならないぐらい、杏、奥田英二、中須翔真の演技に魅入られました。飲酒運転役が佐津川愛美というのもはまり役かも。

 そして、最後の裁判所での拓未の証言は感動でした。

 撮影が行われた長野県伊那市は、桜で有名な高遠城址公園がある場所です。ぜひ桜の季節に訪れてください。

 

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高遠城址公園

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