映画 ホテルローヤル

 廃墟のラブホテル、ホテルローヤルで写真家の貴史(ジョーイ)が恋人の美幸(冨手麻妙)のヌード写真を撮影する。貴史は撮影中に興奮し美幸に抱き着く。何故か、ホテルローヤルが廃業した後の時代から映画は始まっていく。

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 ホテルローヤルが営業していた時代まで遡る。

 ローヤルを経営するのは田中大吉(安田顕)、るり子(夏川結衣)夫婦。2人には美大の受験に落ちて、ホテルを手伝っている娘の雅代(波留)がいる。雅代は、ローヤルに「大人のおもちゃ」をおろしている宮川(松山ケンイチ)に思いを寄せている。るり子は、ローヤルに出入りしている酒屋の坂上(稲葉友)と不倫の関係。

 ローヤルには和歌子(原扶貴子)とミコ(余貴美子)と、2人の従業員がいる。ローヤルは何故か客室の声が筒抜けで、2人はお客の声を聴いて楽しんでいる。ミコは、体が悪く働けない夫と暮らしていて、息子が仕送りをして助けてくれている。

 ある日テレビで、ミコの息子が逮捕されたとニュースがながれる。息子は暴力団員だった。ミコは大きなショックを受ける。その日の夜、ミコの夫がミコが帰ってこないと、ローヤルに告げに来る。みんなで、ミコを探しに行く。ミコは、昔母親(友近)と暮らしていた時のことを思い出してさまよっているところを夫に見つけてもらい、おぶられて帰っていく。その姿を見て、るり子は雅代に、ちゃんと愛してくれる人とつきあうんだよと諭し、自分は不倫相手と家を出ていく。

 

 大吉は、雅代にこれからは2人でホテルをやっていこうというが、雅代は家がラブホテルとうことが、子供のころから嫌だったと大吉に反抗するが、結局はホテルを手伝う。

 雅代もホテルの客室から聞こえてくる会話を耳にし、いろんな人の人生と出会っていく。

 人生に疲れ気味の本間夫婦(正名僕蔵、内田滋)の、ほのぼのとしたやりとりには、しんみりと聞き入ってしまう。

 女子高生のまりあ(伊藤沙莉)と担任教師の野島(岡山天音)がホテルに来る。2人はそういう関係では無く、雨宿りで立ち寄ったとのこと。まりあは両親に見放され自暴自棄になっており、野島も女房が高校の校長と不倫していることを知っていてヤケッパチ。

 酒を飲み、涙にくれる野島をまりあが慰める。しかしまりあは、遂に両親に着信拒否されてしまう。

 雅代は市場で買い物をしていると、夫婦で買い物にきている宮川を見つけ寂しい気持ちでホテルに帰る。ホテルに戻ると、お客さんがチェックアウトしてないことを、和歌子から聞き客室に向かう。客室をあけると、野島とまりあが心中していた。

 報道陣が押し掛け困っている雅代たちに、宮川が駆けつけ、報道できないように、「大人のおもちゃ」をまき散らす。雅代は、ホテル内でまりあに何度か会っており、止めれなかったことで自分を責めるが、宮川が誰のせいでもないと、慰める。

 病で弱っていた大吉が倒れ入院し、息を引き取る。雅代はホテルを閉めることにし、ホテルの在庫の「大人のおもちゃ」を宮川に引き取ってもらうため、宮川に来てもらう。

 雅代は心中した部屋で、おもちゃを整理しながら宮川と思い出をかたる。ホテルは私たちには日常でも、お客さんたちには非日常だった、としみじみ語る。雅代は宮川におもちゃを使って、セックスしようと持ち掛ける。応じようとするが、妻のことを考えて出来ない宮川に、雅代は思いを断ち切る踏ん切りをつける。

 場面は、るり子が雅代を産む前の時代に戻る。大吉は女房がいるが、るり子との間に子供(雅代)ができる。大吉は、るり子も子供も幸せにすると、るり子に言う。大吉はつわりで苦しむるり子に、みかんを買ってあげる。そのみかんの名前が「ローヤル」。大吉はラブホテルを開き、名前を「ローヤル」にする。

 雅代は、生まれたばかりの自分を抱いてるり子たちの写真を眺め懐かしむ。雅代がその時たまたま買っていたみかんにも「ローヤル」の名前が貼られていた。

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