男に貢ぐ女 紙の月

 既婚で銀行に勤める女性が、年下の大学生と不倫に堕ち、貢ぐために銀行のお金を横領する物語。実話をもとにしたものかどうかは不明ですが、過去には実際に、男のために銀行員がお金を横領した事件は何件もあり、本映画のようにフィリピンのマニラにまで逃走した人もいます。

  銀行で契約社員として働く、梅澤梨花(宮沢りえ)は、顧客で少しセクハラ気質の平林(石橋蓮司)の家で孫の光太(池松壮亮)と出会う。光太は梨花に一目ぼれし、後日、駅で出会ったときに梨花を追いかける。

 夫の正文(田辺誠一)との関係に満足していない梨花は、つきまとう光太に好意をもつようになりホテルに行き関係を持つことになる。光太が大学の学費をサラ金から借金していると知った梨花は、自分が肩代わりすることを決める。そして梨花は銀行の顧客にお金に手をつけていく。

 正文の上海の転勤について行くことを断り、1人で日本に残ったころから、光太にのめりこんでいく。光太に、毎月の返済を条件に横領した2百万を貸し与える。

 梨花は同僚の相川恵子(大島優子)に、雰囲気が変わってきたと言われる。恵子は軽い感じの女性で、「銀行のお金を使ってしまいそう」と、簡単に声に出したりする。次長の井上(近藤芳正)と不倫していることも匂わせる。

 光太が震災地への募金活動をしていることを知り、梨花は中学生のころに教会で、貧しい国の子供に寄付していたことを思い出す。その子と文通も行っていた。

 梨花の横領はエスカレートしていき、高齢の少し痴呆気味の老女の3百万を横領し、高級ホテルに光太と泊まったり、高価な時計を買い与えたりし始める。高級ホテルではしゃいでいる梨花は、完全に男に堕ちている。ホテルの宿泊代146万円。更に老夫婦の孫への貯金も着服し、光太と豪遊する。2人が会うための部屋も借りてしまう。

 光太も行動が派手になり、大学も辞めてしまう。クズ男ぶりがはっきされるが、梨花は離れない。

 銀行の先輩で厳格な銀行員のすみ(小林聡美)が、梨花の不正に気付き始め次長の井上に相談する。井上は梨花を呼び出し問い詰めると、梨花は白状するが、恵子と不倫をしていること、伝票の不正を行っていることで井上を脅迫し、お金を銀行に返すことを条件に口止めする。隅は、井上が公にしないことに納得できない。

 梨花が2人のために借りた部屋に行くと、光太が若い女と寝ている。梨花は家に帰り、光太が謝りに来るが結局別れることになる。

 梨花は銀行に返すお金を工面するために光太の祖父、平林(石橋蓮司)に色仕掛けで迫るがあっさり断られる。梨花は早く返さないと、銀行にバレるかもしれないと気が気でない。隅は、梨花の横領の実態を把握しようと、梨花の顧客を訪ねていく。そして、銀行に横領が発覚する。

 梨花は、次長の井上と隅に尋問されると、部屋の窓を椅子でたたき割り、部屋から逃走する「Femme Fatale(邦題:宿命の女)」の曲をバックに逃走するシーンはなんだか清々すがすがしい。

 梨花は、中学時代に自分が寄付していた貧しいアジアの国まで逃走する。自分が寄付していた子供を見つけて、リンゴをかじっていると、警官が近づいてくるシーンで映画は終わる。

 ストーリーでは既婚女性が、いとも簡単に年下男に堕ち、簡単に犯罪に手を染めているようだが、実際の世の中もこんな風に簡単に堕ちていく人は、何人でもいるのでしょう。

 

 

 

 

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