映画 糸  運命の糸にめぐりあえるのか

 北海道、美瑛びえいの花火大会で知り合った平成元年生まれの高橋れん(菅田将暉・中学時代、南出凌嘉)と園田葵(小松菜奈・中学時代、植原星空)。漣は葵に弁当を作ってもらったり、ミサンガをもらったり仲良くなっていく。漣は葵に告白し、会う約束をするが、待ち合わせの場所に葵は現れなかった。葵の友達、後藤弓(馬場ふみか)は、葵の家は何かおかしな感じがしていたと、漣に告げる。葵は、母、真由美(山口紗弥加)の彼氏に暴力を振るわれていた。漣は葵を探すが、葵がよく通っていた食堂の主人、村田節子(倍賞美津子)から、葵は出ていったと聞かされる。

 漣は葵が札幌にいることを聞きつけ、葵に会いに行く。眼帯をしている葵を見て、漣は葵を連れて青森に逃げようとするが、警察と親達に見つかり連れ戻される。2人の運命の糸は切り離される。

 平成20年。二十歳になった漣は美瑛のチーズ工場で働いている。東京に行った友人の竹原直樹(成田凌)と後藤弓の結婚式に呼ばれ東京にいく。漣は、同じく弓に結婚式によばれていた葵と運命の糸によって再会する。葵は東京の大学に通っていた。

 漣は葵に思いを告げようとするが、葵は「漣君に会えてよかった」と言い残し、ファンドマネージャーの水島大介(斎藤工)の高級車に乗って去っていく。漣は失意を抱いて北海道に帰っていく。落ち込んでいる漣と、職場の先輩で同じく失恋で落ち込んでいる香(榮倉奈々)は付き合うことになり、結婚する。

 東京で葵は学費を稼ぐために、キャバクラで働いていた。そこに客として来ていた水島と知り合い、付き合うようになった。しかし水島の会社は、リーマンショックで景気が悪くなり、水島は姿を消す。葵は水島を探して沖縄にいき、「今度は私があなたの面倒をみる」と告げる。

 入籍のため美瑛の役場を訪れた漣は、母親、真由美の生活保護のために美瑛に戻っていた葵と再会する。2人は真由美を探すが、葵の叔父さんから真由美が死んだことを聞かされる。漣は気落ちする葵を慰め思いを寄せあうが、2人には帰る場所があり、運命の糸は結ばれない。

 葵は再び水島に去られ、キャバクラ時代の同僚の玲子(山本美月)とシンガポールにわたり、ネイルサロンで働き始める。しかし玲子が客と揉めたことで首になり、葵も退社する。2人は冴島亮太(高杉真宙)の協力のもとネイルサロンの派遣会社を立ち上げる。

 漣と幸せな生活を送っていた香は妊娠するが、同時に腫瘍があることが発覚する。漣と香りの両親(永島敏行、田中美佐子)は出産を諦めるように説得するが、香は産むという決断をし、結(稲垣来泉)を出産する。癌が再発した香は結に「泣いてる人がいたら抱きしめるんだよ」と教え、この世を去る。

 葵の会社は順調に経営していたが、玲子の横領に遭い倒産する。帰国し日本のネイルサロンで働いている葵のもとに冴島が現れ、もう一度シンガポールに行こうと誘われるが、葵は断る。

 葵は、昔通った美瑛の食堂の村田節子(倍賞美津子)が、「子ども食堂」を始めたことをしり、節子のもとを訪れる。葵がいろんなことを思い出し泣いていると、結が訪れて抱きしめる。葵は結を迎えに来た漣を見つけるが、節子に止められ再会は果たせない。

 結から「子ども食堂」での女性の事を聞いた漣は、その女性が葵だと思い当たる。節子から葵が函館のフェリーターミナルに行ったと聞かされた漣は、函館に向かい葵と感動的な再会をする。

遂に2人の運命の糸は結ばれた。

 

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