PG12指定、残虐シーンもあるので成人も要注意!
監督は衝撃の映画「岬の兄妹」を撮った片山慎三。2019年に監督デビューしているが、奇抜な映画が好きな監督かもしれない。
ネタバレ無し
「さがす」は「座間9人殺害事件」を基にしていると思われるが、ALSに対する殺人事件、ALS患者の苦悩、ALSの患者を持つ家族の苦悩、死にたがる人々の感情などにも焦点を当てていて、見ごたえがある。犯人の山内照己(清水尋也)は、英語教師リンゼイさん殺人事件の市橋達也もモデルにしていると思われる。またこの映画は、巧みに時系列を操っているので、奥が深い。2度目3度目で発見したことが多々あった。是非、残虐性には目を瞑って何度も見てほしい。
日雇い労働者の原田智(佐藤二郎)がスーパーで万引きをして捕り、娘の楓(伊東蒼)が引き取りに行くところから映画が始まる。楓役の伊東蒼はまだ17歳ですが、とてもうまい役者と思い調べてみたら、すでに大河ドラマ「平の清盛」に出演し、「どうする家康」にも出演するほどの女優さんでした。
万引きの帰りに智は、電車で殺人犯で300万の懸賞金がかかっている山内照己(清水尋也)を見かけたと言い、翌日に智は姿を消す。心配した楓は、日雇い労働の現場に「原田智」という男がいることを知り、現場で本人を確認するが父親の原田智では無かった。楓は日雇い現場で見た「原田智」が、父親の智が言っていた「山内照己」にそっくりなことに気づき、智のことを心配する。
楓は、智が経営していた卓球場で寝ている山内照己を発見し、もみ合ったときに手に入れた山内のズボンから、智のスマホと果林島(香川県)行きの切符を発見し、同級生の花山豊(石井正太朗)と果林島に行くことを決断する。
果林島にわたった二人は、パトカーのサイレンを聞き駆けつける。
そこで見たものは・・・・・・
この映画のみみどころ
1・ 伊東蒼目線、清水尋也目線、佐藤二郎目線の三部からできているが、湊かなえバリのできあがり。
2・ おっぱいを見せたら果林島についてってあげると伊東蒼に言う石井正太郎や、伊東蒼を引き取ろうとする修道女に唾をかける伊東蒼、父親探しのビラまきを放棄して帰ってしまう教師役の松岡依都美、果林島でアダルトグッズとともに暮らす怪老人、品川徹など、おかしな人が満載。
もちろんナンバーワンは清水尋也。白いソックスにしか反応しないド変態。佐藤二郎の妻の時にはさすがにひきました。
3・撮影場所は大阪市西成区。初めて訪れたときは衝撃を受けた場所。映画なので、西成のコアな面は映されていないが、それでも西成感はにじみ出ている。西成は犬が多い地域だが、清水尋也と佐藤二郎が西成の公園で再会するときに、清水尋也が犬を埋めているシーンがあるが、これも何かを訴えているのだろうか。
是非何度も見て欲しい映画です。
コメント