柚月裕子原作 「孤狼の血」 あらすじとネタバレ

4.3

 警察ミステリーでおなじみの柚月裕子ゆづきゆうこの小説、「孤狼の血」が原作ですが、この作品はかなり過激で残酷なシーンが有りますが、ただの暴力映画ではありません。

 昭和63年、広島県呉原市。尾谷おたに組と五十子会いらこと下部組織の加古村組の抗争が続いている。

 加古村組系の呉原金融の上早(駿河太郎)が行方不明になり、呉原署の大神(役所広司)と広島大学出の日岡(松阪桃李)が捜査を担当する。大上はパチンコ屋で加古村組の苗代(勝矢)に喧嘩を吹っ掛けさせる。日岡はボコボコにさせるが、そこに大上が現れ、苗代を暴行罪で逮捕する変わりに、上早の居場所を教えろとせまるが、苗代は口を割らない。その様子で、上早の死を確信する。(冒頭で上早は豚小屋で殺されている)

 大上は、日岡をなじみの薬屋で治療させる。日岡は薬屋の岡田桃子(阿部純子)と親しくなり、部屋に通うようになる。

 大上は、旧知の瀧井(ピエール瀧)から、情報を得てラブホテルで上早が加古村組に拉致されたことを突きとめる。

 日岡は県警の監察官の嵯峨(滝藤賢一)に、大上の違法行為、14年前の殺人の内定をするように送り込まれていた。大上が日々の出来事を書いているノートも手に入れるよう求められた。

 そんな時、尾谷組のタカシが加古村組の吉田(音尾琢真)を襲撃する。吉田はタカシが付き合ってるスナックのママ(真木よう子)にセクハラを繰り返した。しかし、タカシは反撃され殺されてしまう。タカシを殺された尾谷組の一ノ瀬(江口洋介)は、大上の制止もきかず加古村組への復讐を決意するが、3日以内に加古村組を壊滅させたら、復讐しないと約束する。

 大上は、ママと組んで吉田を襲い、拷問で上早の殺害場所を聞き出す。大上は殺害場所の豚小屋の従業員、大輝(岩永ジョーイ)を薬物容疑で引っ張り、取調室の拷問で死体が無人島にあることを聞き出す。

 無人島で上早の遺体を発見したことで、加古村組の壊滅を図る大上だが、県警の署長が安芸新聞の記者、高坂(中村獅童)から、大上の特集記事をだすと言われ、大上を謹慎にする。大上が謹慎したことで、約束を反故にされたと、一ノ瀬は若い者に加古村組を襲撃させる。

 大上は抗争を止めようと奔走するが、いつからか姿を消してしまう。日岡は、瀧井(ピエール瀧)やママ(真木よう子)から大上の本当の目的、極道から堅気を守るために極道を使っていることを聞かされる。ママから、大上のノートも渡される。ノートには身内、警察の不祥事が書かれていた。監察官の嵯峨は身内の不祥事がばれるのが怖くて、日岡を使いノートを手に入れようとしていた。14年前の殺人も大上では無かった。大上は自分が居なくなった時のことを、日岡に託していた。

 大上は五十子会捕まり、豚小屋で斬殺されていた。

 日岡は、一ノ瀬と組んで、五十子会の会長(石橋蓮司)を殺害する。さらに一ノ瀬を裏切り、一ノ瀬を殺人容疑で逮捕した。

感想

 役所広司を只の自分のお金儲けが目的の不良刑事のように演出し、実は堅気を守ることを1番に考えていた刑事だった。最後の松阪桃李の策略も見事でした。どんでん返しの様相も持ち合わせた映画でした。


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