気持ち悪い?  流浪の月

 両親がいなくなり伯母の家で暮らしている更紗さらさ(10才・白鳥玉希)は、伯母の息子に性的虐待をうけている。ある日、家に帰りたくなくて公園にたたずんでいる更紗を、佐伯文さえきふみ(松坂桃李)が家に連れて帰る。文は、帰りたくなったらいつでも帰ったらいいよと更紗に言うが、更紗は居心地の良い文の部屋に居続けたい。

 2か月後、更紗の行方不明が誘拐事件ではないかと報道される。そして湖で2人で遊んでいるところを警察に発見され、文は「ロリコンの誘拐犯」、更紗は「可哀そうな女の子」と世間に認識される。

 15年後、更紗(25才・広瀬すず)はバイト先の友達の安西(趣里)と訪れたカフェで文と再会する。更紗は頻繁に通うようになるが、2人は会話するわけでもなく佇んでいる。更紗の婚約者のりょう(横浜流星)は、様子がおかしい更紗の後をつけカフェを訪れる。亮は更紗に暴力を振るうようになっていく。

 文と話したくなった更紗は、カフェからでてくる文を待つが、文は恋人・あゆみ(多部未華子)と現れる。大人の女性と付き合っている文をみて安心する。

 文が昔、更紗を誘拐した犯人と気づいた亮は、文のことをネットにアップする。更紗はそのことで亮を責めると、亮から激しい暴行を受ける。更紗は部屋を飛び出したところを、再び文に助けられる。

 更紗は文の隣の部屋に引っ越し、平穏な暮らしを送っている。更紗は友達の安西(趣里)が旅行に行くあいだ娘の梨花を預かる。更紗が仕事でいないときは、文が梨花を見てくれる。

 更紗は文が、あゆみには昔の事件のことは話してない、あゆみとは、体の関係をもってないことをきかされる。

 しかし平穏は続かない、文が幼い梨花といるところや、昔の「ロリコンの誘拐犯」と「可哀そうな女の子」が禁断の愛に堕ちていると、ネットや週刊誌に掲載され、文のマンションやカフェにも嫌がらせがおきる。亮を疑って責めるが、「お前らのことを気持悪く思うやつは何人もいるだろ」と言いかえされる。

 雑誌を見たあゆみは、文にロリコンだから抱けなかったんだよね?と責め立て、別れていく。文は昔の幼女誘拐のことから、梨花を誘拐した疑いで逮捕されるがすぐに釈放される。

 文と会った更紗は、文に感謝と謝罪を述べる。文のおかげで生きてこれた、自分のせいで文の人生を壊したと泣く更紗に、文はいきなり全裸になり更紗と向き合う。「俺だけ大人になれない」、「病気のせいで誰にも繋がれない」と自分の病気を告白する。

 更紗と文は、2人で知らない土地で2人で暮らしていくことを決める。

 結局、文はロリコンでは無かった。生まれつきの染色体異常、クラインフェルター症候群で恋愛が出来なく、苦しむ人生を送っている人でした。

 

 

 

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