鳩の撃退法(下)

まとめ

 2月28日、倉田健次郎(豊川悦司)の3万円の偽札が紛失する(鳩が囲いをでる)。

 2月29日、津田は、加賀まりこ(桜井ユキ)に頼まれて、晴山青年(柿澤勇人)を駅まで送り、帰りに面接で待ちぼうけをくった奥平(安藤聖)親子を家まで送る。この時、ピーターパンの本と、間に挟まった3万円(偽物)を奥平の子供が家に持って帰ってしまい、後日、房州老人(ミッキー・カーチス)に届ける。

 2月29日、幸地秀吉(風間俊介)一家、郵便局員晴山青年(柿澤勇人)が失踪する。

 同じ年の春、津田伸一(藤原竜也)は、不倫相手の慎改美弥子しんかいみやこ(石橋けい)により、秀吉一家失踪事件をしる。

 同じ年の春、津田の知り合いで亡くなった房州老人(ミッキー・カーチス)から、津田に3千万(本物)と3万(偽物)のお札と、失っていたピーターパンの本を送られる。

 次の日、津田が床屋のまえだ(リリー・フランキー)で、偽札を使ったことにより、世間に偽札騒動が沸き上がる。

 同じ年の夏、床屋のまえだに倉田健次郎が現れる。

 次の日、まえだは津田に、東京の加奈子先輩(坂井真紀)のもとに行くようにすすめ、津田は東京に行く。

 東京

 加奈子先輩のバーにNPO法人の堀之内(濱田岳)が訪れ、倉田健次郎が津田の代わりに3千万を寄附したことを伝えに来る。

 津田は、この小説を「鳩の撃退法」と名付ける。

*小説は富山に居るときから書き始めている。食品コンテナのある部屋でパソコンに向き合っている津田の姿が映されている。

 以上が現実の出来事。以上の現実に起きた出来事をもとに、津田は小説を書き始めた。現実では、幸地一家3人、晴山青年は、倉田健次郎に始末されているだろう。

 津田は幸地一家をせめて小説の中だけでも助けてあげようと、結末に幸地秀吉を登場させたのだろう。

 津田の富山での2種類の部屋、鳥飼なほみ(土屋太鳳)の2種類の髪、どちらかが現実で、どちらかが小説だ。

 初めの方にコーヒーで汚れたピーターパンの本。はっきりと汚れを見せる場面と、見えるか見えないか微妙な場面が何回か映される。そこにも現実と、小説のヒントが隠されている。

 以上が「鳩の撃退法」の現実と小説の見分け方。

*あくまで私個人の勝手な見解です。

 

 

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