映画「市子」 無戸籍者問題

 無戸籍者とは、戸籍を持たない人のことで、女性が離婚後300日以内に妊娠したことで発生することが多いと言われています。今回の市子もこのケースです。約1万人いると言われ、教育を受けれなかったり、医療を受けれなかったり様々な問題が発生しています。

 2015年8月、生駒山で身元不明の白骨死体が発見される。その頃、市子(杉咲花)は、恋人の長谷川(若葉竜也)にプロポーズされた後、失踪する。白骨事件の捜査を担当する刑事の後藤(宇野祥平)は、市子を探して長谷川と接触する。長谷川は、失踪した市子を探すために、後藤と共に市子の過去を辿っていく。

 市子の母なつみ(中村ゆり)は、市子を無戸籍児として育てている。なつみは再婚し、次女の月子を産む。月子は筋ジストロフィーで体が悪く、外に出れないため、市子を月子として世の中に出していく。市子は月子として戸籍を持ったことで、学校に通うようになる(実際の年齢より3歳年下で)。

 市子は、高校生まで月子として学校に通っていた。高校時代、市子は同級生の北(森永悠希)に付きまとわれるうちに仲良くなっていく。長谷川と後藤は、北を訪ね過去の話を聞こうとするが、北は高校卒業以来、全く会っていないと話す。さらに後藤は、市子と北が高校生の当時に起きた、母親なつみの恋人、小泉雅雄(渡辺大和)変死事件について尋ねるが、北はそれについても、全く知らないと話す。

 長谷川は、北が市子を匿っていると確信し、刑事の後藤と別れた後、1人で北の部屋を訪れる。重大な話を聞かされる。

 高校時代、北は市子の後をつけ市子の部屋をのぞいた時に、市子が、襲ってきた母親の恋人、小泉を殺した場面を目撃する。北は市子と共に、小泉の遺体を線路に運び自殺に見せかける。北は市子の役に立ちたかった。しかし、市子はそのまますぐに失踪する。

 話を聞いた長谷川は、それでも市子を探し出して、助けたいという。

 北は高校を卒業して、ケーキ屋で働く市子を執念で見つけ出す。しかし、昔、市子を助け秘密を共有してると信じていた市子に、無下に扱われる。市子のヒーローになりたい北は、その後、重大な事態に遭ってしまう。

 長谷川は市子の母、なつみを訪ね、生駒山で発見された死体が月子と判明したことを告げる。7年前、筋ジストロフィーで寝たきりだった月子の酸素ボンベを市子がはずし、死なせていた。寝たきりの月子を抱え、2人は疲れ切っていた。月子を生駒山に埋めたのは、なつみの恋人、小泉だった。

 市子は長谷川との出会いから、幸せな人生を歩んでいく。ようやく訪れた幸せの時だった。しかし、婚姻届けを出すときに無戸籍という問題がたちはだかり、市子は失踪せざるおえなくなった。

 無戸籍で産まれ、いろんな壁が存在し、結婚することもできない市子を可哀そうととらえるか、4人も殺した市子を非常な人ととらえるか。感想の別れる映画でしょう。

 

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